これからの医療の話をしよう

日々の診療と世界の路上の間から、日本の医療について思うことを。

日本人が総ロリコンなのは性産業のせい?

前回、日本人がデフォルトでロリコンであるという論を展開しました。

それには、日本が世界一の性産業大国であることが関係しているように僕には思えます。

そもそも、日本は世界一の性産業大国なのでしょうか?
この場合の性産業には、キャバクラ、スナック、メイド喫茶などのソフト風俗も含む事とします。
『女性とのコミュニケーションの対価に金銭を払う業態』は性産業です。
これにアダルトビデオ、エロゲー、エロ出版物も加えましょう。

どうですか?
タイのパッポン通りがいかに巨大でも、あれは外国人向けです。
アムステルダムもそうでしょう。
歌舞伎町を超える歓楽街が、この世界の何処かにありますか?

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僕が日本の風俗大国ぶりに気が付いたのはロサンゼルスにおいてでした。
ハリウッドを擁し、数多くのギャングスタラッパーを生んだ、アメリカ西海岸の雄。
さぞかし、華やかなナイトカルチャーを誇るのかと思いきや…
別にそうでもない。

アメリカには、ストリップクラブというのはあります。
でも、その数は全米合わせても熊本のキャバクラの数より少ないんじゃないか?っていうくらいです。

そして、日本男性の心のオアシスと思われる、キャバクラ、スナックなどのソフト風俗がアメリカには存在しません。
たぶん、この背景には欧米に強く根付いたフェミニズムの思想があります。
僕はフェミニズムに詳しくありませんが、キャバクラがフェミニズム的にNGだろうなーというのは、なんとなくわかります。

アメリカには、ほとんど風俗が無い。
アメリカのドラッグ文化が盛んなのは、風俗が禁止されている事と関係があるのではないかと僕は思っています。

(※:ラスベガスのあるネバダ州だけは売買春が合法です。各地に違法な風俗はもちろんあるでしょうが、囮捜査があったり買った方も逮捕されたり、規制は厳しいようです。)

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次に話は中南米に飛びます。
ついてきて下さいね。

中南米には風俗はあります。
けれど、キャバクラなどのソフト風俗はありません。僕が知る限り。

何故か?
行けばわかります。
お触りは、日常的にタダだからです。

彼らは挨拶代わりにハグし、ほっぺにキスします。
キューバなんて気温は年中30℃以上、汗でベトベトなのですが、とにかくみなさん、スキンシップが得意です。
加えて、中南米全体にはサルサがあります。
(”歌う”と”踊る”というのは、スペイン語学習では”食べる”、”働く”と一緒に習う日常基本ボキャブラリーです。)
あれはもう、ほとんどSEXじゃないかと思うのです。
いい歳したおじいさんでも、若い女の子と抱き合ってクルクルと回っています。
アングロサクソンのクラブ遊びが馬鹿らしくなるようなパワーと美しさがサルサにはあります。
そういう理由で、中南米にはキャバクラやお触りパブがありません。

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ついでに、インドとフィリピンにも飛びましょう。

どちらの国もストリートチルドレンで有名ですね?
では問題。ストリートチルドレンにも母親や父親はいるはずです。
彼らは何処に住んでいるでしょう?
答えは、親もホームレスです。
一家揃って、交差点の真ん中に座り込んでいるのをよく見かけます。
家は無くても、SEXはするし子供はできる。
これが、野生の人類の姿だなーと、僕は思ったのです。

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今、日本ではお金がないと子供どころか、SEXもできません。
さらに言えば、異性とハグどころか、ヘタをすると話もできません。
そういう人が沢山いるから、女性とのチャットに課金する仕組みが商売として成り立つのです。

ところ変われば、常識は変わります。

性産業は文化的にタブーな国がある。
見知らぬ若い女の子と、お金も払わずに楽しく踊れる国がある。
カネがない人に残された唯一の娯楽がSEXという国がある。
そして、キャバクラで異性と話をするだけで法外な金がかかる国がある。

日本の性を巡る状況は、たぶん、けっこう特殊です。
いつからこうなのか?なぜこうなったのか?

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これは仮説なのですが
戦後日本の”全てはカネの為に”というイデオロギーと関連していると思われます。
今まで、子守を大根と交換にご近所さんにお願いしている限り、GDPはゼロです。
それが、シッターを雇うようになると、GDPに貢献します。
介護もしかり。

そうやって、気がつくと僕たちは日常の全てのアクションに、金銭の授受が発生する社会を築き上げてきました。

その”全てをGDPに”という大方針に、エロのような巨大な欲望が巻き込まれない訳がありません。
性欲で儲けるポイントは、カネを払わないと欲求が満たされないような構造を構築することです。

僕はバーでシャンパンを売っていたのですが、シャンパンを売る為のポイントは、シャンパン以外の酒に飲む価値はない、と客に信じ込ませることです。

たぶん、同じマーケティング戦略が性風俗業界でも、集合意識に選ばれたのでしょう。
『女は若くないと価値がない。女子高生こそ至上』と。

その結果は大成功。
日本男性は、やがて若い女性にしか性欲を覚えなくなり…
そしてこの出生率です。
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性の産業化→マーケティング戦略による嗜好の矯正→満たされない欲望を性産業が解消→それ以外のSexが廃れる

どうでしょうか?
これが僕の視点でみたこの国で今、起きていることに関する仮説です。

建設的な異論、反論をお待ちしております。